初心者さんが知っておくと役立つ、かぎ針編みの編み図によく登場する編み図記号(編み目記号)をご紹介します。編み図では、このような記号の組み合わせによって、様々な模様や形が表現されます。
編み物の本でも、本の中の編み図で使われている記号が、最後のほうのページに掲載されていますね。
こちらのページでは、いろいろな記号を一覧で見れるよう集めてみました。
リンクのあるものは、編み方の解説ページがありますのでご参考になさってください。
また、こちらと同じ一覧表で英語版もありますので、何かの際にお役に立てればと思います。
Index -目次-
編み図に使われる記号
下表のリンクから、編み方動画&画像解説ページをご覧いただくことができます。
編み図記号をもっと深掘り
「割って編む」と「束にすくって編む」の違い
上の一覧にも掲載していますが、前段の1目に針を入れて編む(くさりの場合は「割って編む」)場合と、前段のくさり目を丸ごとすくって束に編む、という編み方の違いが、編み図記号を見れば分かる場合があります。
たとえば下の編み図記号は、いずれも前段の1目に針を入れて編む(くさりの場合は「割って編む」)場合を表しています。
割って編む場合は、長編みや中長編みの記号の根元がくっついています。
逆に、下の編み図記号のように、長編みなどの記号の根元が離れている場合は、前段の目を束にすくって編むことを表しています。
一番右の編み図記号は、こま編み1目だけだからよく分からない!と思われたかもしれません。
1目だけ編み入れる場合、根本をつけるか離すかで表現ができないため、レシピに説明がない場合は編む方の判断になりますが、束にすくって編めばよいケースが多いのではないかと思います。
Ronique のレシピでも、束にすくって編む場合がほとんどです。なぜかというと、編みやすいから、というシンプルな理由です。
編み図の表し方もいろいろありますので、これがゼッタイではありませんが、このような記号を目にして迷ったときのご参考になさってみてください。
ピコットとくさりループ
上の一覧にもあるピコット編みの編み図記号。
この編み方は、くさりのループを作るときなどにも応用されます。
また、似たようなくさりループの編み図記号と、それぞれの完成形の違いを見ていきたいと思います。
1番は、一般的なピコットの編み図記号です。
ピコットはくさり3目を編むことが多いのですが、このときのくさりの目数を多くすると、2番のようなくさりのループになります。
このくさりの目数を調整して、ボタンループなどで使われたりします。
同じようなくさりループですが、3番の場合は、右のこま編み→くさり10目→左のこま編み、の順に編むことを表しています。
4番は、こま編みのあとにつづけてくさり10目を編み、最初のくさり目に引き抜き編みをしています。
実際の編み地は上のようになります。
編み図では3、4番はあまり見かけないかもしれませんが、編み図の表し方が違うと、仕上がりにどんな違いが出るかを確かめてみました。
日本の編み図記号と海外のテキスト表記
日本では、かぎ針編みは編み図があるのが一般的ですが、海外ではテキストだけで編み図がないケースもよく見かけます。
そのようなテキストによる解説は、より端的な文章で伝えるべく発展してきたんだなと感じさせられる表現だったりします。
レシピを作る側としては、テキストだけでレシピを作成できるのはとっても魅力的なので、編み図がなくても伝えられる言い回しだったり、解説方法だったりを学び取る価値は大いにありそうです。
ただ、複雑な作品などは、全体が一目で把握できる編み図というのは、やはり優れものですよね。
棒針編みと違って、かぎ針編みの編み図は、一つひとつ異なる記号で表さなくてはいけないので、編み図を作る(特に編み図データを作る)人は大変なのですが、そこを頑張っただけの分かりやすさはあるのかなと思います。
かぎ針編みの記号は、こま編みの高さを「1」とすると、中長編みの高さは「2」で、長編みの高さは「3」などと、実際の編み目の高さにも連動していて、とてもよくできていますよね。
引き上げ編みなんかも、前段の目を丸ごとすくっている感じが出ていて、操作イメージにぴったり合っています。
そういう意味では、かぎ針編みの記号というのは、見た目からの理解もしやすいのかもしれません。
かぎ針編み初心者さんは、初めて見る記号もあるかと思いますが、いつの間にか見慣れますので、それまでは、このようなページも参考にしてみてください。