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かぎ針編み 困った編み図[前段のくさり1を束にすくう]

かぎ針編みってどう編むの?

かぎ針編みで困った編み図 [前段のくさり1目を束にすくう]

編み図記号は理解できるのだけど、実際編もうとすると、あれ、ちょっとよく分からない、ということはありませんか?
私がかぎ針編みをはじめたばかりの頃、何度かそんなことがありました。
同じ「ちょっとよく分からない」に直面している方がいるかもしれないので、ここでご紹介したいと思います。

私が困った編み図の1つ目は、前段で「こま編み1目、くさり1目、こま編み1目」と編んでいるところに、同様に「こま編み1目、くさり1目、こま編み1目」を編み入れるやり方です。
編み図でいうと、たとえば下のようなケース。

かぎ針編み こま編みで編む長方形の編み図


たまに見かける、こま編みで長方形を編むパターンです。

1段目は作り目のくさりに針を入れてこま編みをするので、問題なく編めるとして…私が困ったのは2段目以降の4つの角。

4つの角で「こま編み1目、くさり1目、こま編み1目」を編むこと自体は理解できるのですが、前段のくさり1目を〝束(そく)にすくって〟編む際に、前段のどこに針を入れればいいかが非常に分かりずらいのです。

前段のくさりが1目しかないため、そのくさり目がどこなのかよく分からない。
これは、見慣れてくると分かるようになるのですが、慣れないうちは、針を入れる場所がちょっとずれると、こま編みの頭に針を入れてしまったりします。

そこで、実際の編み地でご説明することにします。
見やすいように太い糸を使います。

かぎ針編み 1段目を編み終えたところ
くさり7目で作り目して、1段目を編み終えたところです。


かぎ針編み 矢印のところに針を入れます
2段目です。立ち上がりのくさり1目を編みました。最初のこま編みは、矢印のところに針を入れて編みます。


かぎ針編み こま編みができました
こま編みするとこうなります。


かぎ針編み 矢印の先に針を入れます
次が分かりにくい、前段の角のくさり1目のところです。
針を入れるべきは、矢印の先です。ここに針を入れて「こま編み1 + くさり1 + こま編み1」を編むことになります。編み図でいうと下図の赤い太線記号のところです。

かぎ針編み 角のこま編み1、くさり1、こま編み1の部分

かぎ針編み 針を入れ、前段のくさりを束にすくっています
針を入れるとこうなります。前段のくさり1目を〝束に〟すくっている状態です。


かぎ針編み こま編み1目が編めました
こま編み1目を編みました。


かぎ針編み くさり1 + こま編み1 も編めました
続けて、くさり1 + こま編み1 も編みました。この2つ目のこま編みは、先ほどと同じところに針を入れて編みます。


かぎ針編み 次のこま編みは矢印の目に編みます
次のこま編みを編む際には、この矢印の先に針を入れます。編み図でいうと、下図の赤い太線記号の目を編みます。

かぎ針編み 角を編み終えた次のこま編み記号


かぎ針編み こま編み1目が編めました
かぎ針編み

長方形の角のところの編み方、イメージが伝わったでしょうか。
以上、技法は難しくないけれど、針を入れる場所がちょっと分かりにくいケースのご説明でした。

ところで、なぜ4つの角のくさりをわざわざ1目にするの? 編みやすいように、くさり2目だっていいのでは?
そんな疑問も出てくるのではないかと思います。私もビギナー時代、そんな風に思いました。

ですが、実際いろいろ作品づくりをしてみると、角のくさりが1目なのと2目なのとでは、やはり完成形がちょっと違う!くさり2目にすると角の主張のある長方形になるし、くさり1目にするとやんわりとした長方形になります。
これらを使い分けたくなる時というのがあるのですよね。
この違いが大きく影響しないときは、私は編みやすい「角にくさり2目」を採用するようにしています。

長方形の角に限らず使われる編み図記号なので、もし編みたい作品の編み図に登場して困ったら、こんな解説があったなと思い出していただけるとうれしいです。



<解説画像の使用糸>
ハマナカ「ドゥー!」
ふわふわしたウール100%の糸です。

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