編み図記号は理解できるのだけど、実際編もうとすると、あれ、ちょっとよく分からない、ということはありませんか?
私がかぎ針編みをはじめたばかりの頃、何度かそんなことがありました。
同じ「ちょっとよく分からない」に直面している方がいるかもしれないので、ここでご紹介したいと思います。
私が困った編み図の1つ目は、前段で「こま編み1目、くさり1目、こま編み1目」と編んでいるところに、同様に「こま編み1目、くさり1目、こま編み1目」を編み入れるやり方です。
編み図でいうと、たとえば下のようなケース。
たまに見かける、こま編みで長方形を編むパターンです。
1段目は作り目のくさりに針を入れてこま編みをするので、問題なく編めるとして…私が困ったのは2段目以降の4つの角。
4つの角で「こま編み1目、くさり1目、こま編み1目」を編むこと自体は理解できるのですが、前段のくさり1目を〝束(そく)にすくって〟編む際に、前段のどこに針を入れればいいかが非常に分かりずらいのです。
前段のくさりが1目しかないため、そのくさり目がどこなのかよく分からない。
これは、見慣れてくると分かるようになるのですが、慣れないうちは、針を入れる場所がちょっとずれると、こま編みの頭に針を入れてしまったりします。
そこで、実際の編み地でご説明することにします。
見やすいように太い糸を使います。
長方形の角のところの編み方、イメージが伝わったでしょうか。
以上、技法は難しくないけれど、針を入れる場所がちょっと分かりにくいケースのご説明でした。
ところで、なぜ4つの角のくさりをわざわざ1目にするの? 編みやすいように、くさり2目だっていいのでは?
そんな疑問も出てくるのではないかと思います。私もビギナー時代、そんな風に思いました。
ですが、実際いろいろ作品づくりをしてみると、角のくさりが1目なのと2目なのとでは、やはり完成形がちょっと違う!くさり2目にすると角の主張のある長方形になるし、くさり1目にするとやんわりとした長方形になります。
これらを使い分けたくなる時というのがあるのですよね。
この違いが大きく影響しないときは、私は編みやすい「角にくさり2目」を採用するようにしています。
長方形の角に限らず使われる編み図記号なので、もし編みたい作品の編み図に登場して困ったら、こんな解説があったなと思い出していただけるとうれしいです。
<解説画像の使用糸>
ハマナカ「ドゥー!」
ふわふわしたウール100%の糸です。