かぎ針編み初心者さんでも手軽に挑戦できる「モチーフ編み」。
中でも代表的な「モチーフつなぎ」の定番といえば、四角い形のグラニースクエアです。
小さな作品から作れるモチーフ編みは、かぎ針編みの基礎を楽しみながら学ぶのにも最適。
今回は、作品の印象を左右する「グラニースクエアの色合わせバリエーション」をカラーチャート形式でご紹介します。
私がかぎ針編み初心者時代に、真っ先に編んだのもグラニースクエアでした。
その頃は、とにかくすぐに編んでみたくて、手元にあった色とりどりの刺繍糸でモチーフを編んだことを思い出します。
その後、モチーフ以外にもいろいろな作品を編んでみるとなお、グラニースクエアの魅力を再確認させられます。
ぱっと思い浮かぶのは、
グラニースクエアは、輪編みの中では非常に編みやすい!
長編みなので編みやすいだけでなく、編み目が見やすい(数えやすい)!
編み地の落ち着きがいいので、きれいに仕上がりやすい!
このような点からも、かぎ針編み初心者さんにおすすめしたくなる「グラニースクエア」。
それでは、グラニースクエアを〝色合わせ〟の観点から見ていきましょう!

Contents
グラニースクエアの編み図
まずは、グラニースクエアの編み図をご紹介します。
下の画像の左の編み図は、もっともシンプルなグラニースクエア。
右の編み図は、ちょっとした工夫があって、立ち上がり位置が目立たない、きれいな仕上がりになります。
段の編み終わりで、角のくさり2目の代わりに「中長編み」を編んでいます。このとき、立ち上がりのくさりの3目めに針を入れて中長編みを編みます。
そこからつづけて次の段の立ち上がりのくさり3目を編み、中長編みの目をまるごと拾って(束に拾って)長編みを2目編みます。

グラニースクエアは、モチーフつなぎにするだけでなく、モチーフ1枚だけでも、コースターにしたり、大きく編めばカゴの目隠し布のような作品も作れてしまう優れもの。
モチーフつなぎをするときと、モチーフ1枚を活用するときとで、お好みの色合わせが違うかもしれません。
段ごとに色を替えて編んだ、カラフルなモチーフをたくさんつないで、レトロポップな作品にするのもかわいいですし、色数を減らしてスタイリッシュな雰囲気の作品にするのもいいですね。
このあとご紹介するカラーチャートは、色合わせバリエーションの例です。
グラニースクエアの色合わせを見つける際の、ヒントの一つになればうれしいです。
2色づかいのグラニースクエア
まずは、2色づかいのシンプルな色合わせから。
モチーフの最終段だけ色を替える例です。
色数が少ないモチーフは、バッグなどに仕立てたとき、洋服とコーディネートしやすいのもうれしいところ。
1つ目は、モチーフ中央に淡い色、最終段に引き締めカラーを配置したパターン。
右にあるのは、モチーフを複数並べたときのイメージです。
最終段に引き締めカラーが縁取りになって、すっきりとした印象。
アイボリー系 × ダークグリーン

<カラーイメージ>
- 上品で落ち着いた、大人っぽいトーン。
- モダンなダークグリーンを合わせることで、現代的なインテリアにも馴染む印象に。
- 植物を連想させるグリーンと、無染色の羊毛のようなアイボリーの組み合わせで、ナチュラル、オーガニックとも好相性。
- 甘すぎない配色で、家族で使うリビング小物にも合わせやすい雰囲気。
くすみピンク系 × ココアブラウン

<カラーイメージ>
- 大人かわいいトーン。 甘さを抑えたスモーキーなピンクを使うことで、かわいさの中にも落ち着きのある雰囲気。
- やわらかいブラウンが全体を引き締め、アンティーク雑貨やシャビーシックなインテリアにも馴染みやすい組み合わせ。
- 穏やかでスローな配色で、リラックスタイムをともにするブランケットやクッションにも。
- 主張しすぎない柔らかな色調で、バッグやショールなどのファッション小物としても肌馴染みがよく、上品な印象。
凛とした爽やかさを楽しめるグリーン、心穏やかな温もりが感じられるピンク。同じグラニースクエアでも、色合わせ次第で表情が変わります。
2つ目は、モチーフ中央を濃い色、最終段を淡い色にした組み合わせです。
パッと目に飛び込むインパクトがあり、個性を表現しやすい印象。
マゼンタピンク × ベビーブルー

<カラーイメージ>
- ポップで元気な明るいトーン。パキッとしたマゼンタピンクを使うことで、見ていて気分が上がるような、遊び心ある雰囲気。
- フレンチポップな色調は、シンプルなインテリアの中に置く差し色に。
- 中央に濃い色を配置することで、幾何学的な模様が際立ち、パッと目を引く存在感のある色彩。
- エネルギッシュな配色は、バッグの中のポーチや小さな巾着などの小物に取り入れると、手にするたびワクワクような日常の彩に。
チャコールグレー × ライトグレー

<カラーイメージ>
- 都会的なトーン。無彩色だけで構成された配色が、グラニースクエアの伝統的な作品に、現代的でスタイリッシュな印象をプラス。
- 静寂と落ち着きをもたらすモノトーン。どんな色味のインテリアにも干渉せず、空間に静かな品格を与えてくれる色調。
- 素材の質感が際立つ、洗練された組み合わせ。あえて色味を排除することで、毛糸そのものの質感や手仕事の表情が前面に。
- 性別や年齢を問わず、流行にも左右されない配色は、お部屋のメインアイテムからビジネスシーンで使う小物まで幅広くマッチ。
心弾むエスプリを効かせるならポップな配色、都会的な静寂をまとわせるならモノトーン。インパクトがあるもの同士でも、色調でがらっと印象が変わります。
3つ目は、モチーフ中央と最終段の濃淡が近い組み合わせです。
マスタードイエロー × ダスティブルー

<カラーイメージ>
- ちょっとレトロな、遊び心あるトーン。どこか懐かしいマスタードと、都会的なダスティブルー。相反するイメージの組み合わせで新鮮さを生み出す配色。
- 深みのあるイエローをブルーで引き締めることで、北欧デザインのような、洗練された雰囲気を意識した色調。
- パッと目を引くけれど派手すぎない、絶妙な「くすみ加減」。インテリアのポイントになるクッションや、シンプルなファッションの主役になるバッグにも。
- 「人とは少し違うものを編みたい」というクリエイティブな好奇心に寄り添い、編んでいる時間を楽くさせる配色。
テラコッタオレンジ × ネイビーブルー

<カラーイメージ>
- オリエンタルな、深みのあるトーン。 夕暮れ時の空のようなテラコッタと、深い夜のようなネイビー。どこか異国情緒を感じさせる大人の雰囲気。
- 温もりと強さが同居する配色。土の温かみを感じさせるオレンジをネイビーが引き締め、落ち着きの中にも芯の強さを感じさせるバランス。
- 深みのある色同士の掛け合わせによる、重厚感のある存在感。落ち着いたインテリアに置くクッションや、秋冬のコーディネートを彩るバッグにも。
- 時間が経つほどに愛着が湧くような、ヴィンテージ感漂うこだわりの作品づくりにも。
こなれたレトロ感を楽しむならマスタードイエロー × ダスティブルー、重厚なオリエンタル感を醸し出すならテラコッタオレンジ × ネイビーブルー。
色の組み合わせで印象を変えられつつも、濃淡が近いもの同士は、見ていて落ち着くような雰囲気があります。
次に、配色の異なる2色づかいモチーフを、複数枚組み合わせたイメージを載せてみます。
ブルー・グレー系

<カラーイメージ>
- 透明感のある、涼やかなトーン。青みを感じるピンクやブルー、グレーを基調とした配色は、肌を明るく見せ、清潔感のある凛とした雰囲気。
- 甘くなりすぎないスッキリとした色調は、大人の女性が身につけるファッション小物や、モダンなインテリアにも。
グリーン・ベージュ系

<カラーイメージ>
- 温もりを感じる、健康的で親しみやすいトーン。黄みを帯びたオレンジ、グリーン、ブラウンなどの配色は、温かく明るい、ポジティブな印象。
- ナチュラルで柔らかな安心感。ひとつあるだけで空間をパッと明るくしてくれる、家族の団らんやリラックスタイムにぴったりの優しい色合い。
4色づかいのグラニースクエア
ここからは、グラニースクエアらしい多色づかいのカラーチャートです。
カラーイメージとあわせて、モチーフが連なると色の濃淡がどのように見えるか、という点もご参考になればと思います。
組み合わせは果てしなくありますが、ここでは、レッド・ピンク系、ブルー系、グリーン系、イエロー系、ミックス系の5つの分類でご紹介します。
レッド系

- 左:青味系レッドと、かすかにグレー寄りのピンク。グレートーンでまとめた明るい印象の組み合わせ。
- 右:ブラウン味のあるレッドと、ベージュ系カラーが調和した、シックで落ち着いた印象組み合わせ。

- 左:ビビッドなフューシャピンクと、涼し気なブルーとライトグレーのすっきりした色合わせ。
- 右:温かみのあるやさしいピンクをチャコールグレーが引き締めるメリハリコンビ。

- 左:穏やかな淡いピンクのグラデーションをやわらかに引き締めるダークブラウン、春を感じさせる組み合わせ。
- 右:オレンジ寄りのブラウンとサーモンピンク、あたたかみのあるくすみカラーの組み合わせを、中心のライトグレーが軽やかに持ち上げます。
ブルー系

- 左:グレイッシュブルーとグレーの穏やかな調和と、コントラスト弱めの静かなトーンが落ち着いた雰囲気。
- 右:すっきりとしたクールなブルーとライトグレー、コントラストのあるさわやかな組み合わせ。

- 左:ブルーグリーンのかすかなグラデーション。色のコントラストを抑えた分、編み地のすき間も活かし、幾何学模様を前面に。
- 右:中心のさわやかなライトグリーンと、冴えたブルーのコントラストが効いたコーディネート。

- 左:ネイビーブルーとくすみイエローのシックな配色。メリハリがあって大人っぽい組み合わせ。
- 右:グレートーンの中にアクセントのブルーが入って、無機質な配色がどこか近未来的な雰囲気。
グリーン系

- 左:森ような深いグリーンとブルー味のあるグリーン、グレーをはさんだすっきりとした組み合わせ。
- 右:やわらかい新緑のようなグリーンと、穏やかなブルーの若々しい印象の組み合わせ。

- 左:あたたかみのある黄色とグリーンが調和した、夏のような明るい配色。
- 右:落ち着きのあるグレイッシュベージュとやさしいグリーンの組み合わせ。やさしいトーンの中にメリハリもある配色。

- 左:ブルー寄りグリーンのかすかなグラデーション。グレイッシュで合わせやすい色調。
- 右:グレーとライムグリーン、それぞれのグラデーションを組み合わせた、個性的でもあり、明るくさわやかなモチーフ。
イエロー系

- 左:グレーとくすみイエローの穏やかなトーン。控えめなコントラストで、落ち着いた雰囲気のモチーフ。
- 右:くっきりとしたグリーンのワンポイントがアクセントの、明るい色調。やわらかくもあり、メリハリもある組み合わせ。

- 左:シックなコントラストが効いた、くすみカラーの組み合わせ。イエベもブルべも合わせやすそうなイメージ。
- 右:グレイッシュなくすみカラーが穏やかな雰囲気のモチーフ。さりげなくメリハリも効いている配色。

- 左:あたたかみのあるオレンジ系。ゆるやかなグラデーションが落ち着いた雰囲気のモチーフ。
- 右:ややグレイッシュなくすみ系オレンジと、ライトグレーをはさんでのスカイブルー。乾いた大地と空のような配色。
ミックス系

- 左:フレンチポップな組み合わせ。それぞれのカラーがかわいくて、楽しくなる配色。
- 右:緩やかなグラデーションとコントラストのある色合い。面白い表情が生まれる組み合わせ。

- 左:クールな色調の中で、やわらかいピンクが調和を図っている組み合わせ。
- 右:濃淡の少ない、強めカラーの組み合わせ。パッと目を引くアクセントになりそうなモチーフ。

- 左:鮮やかなオレンジとダークブラウン、明るくエネルギッシュな組み合わせ。
- 右:明るいイエローとレッドがポップなトーン。グレーが入って、調和がとれている組み合わせ。
同量の毛糸で編むグラニースクエア
グラニースクエアは編み方がシンプルなので、編み図も見ず、自由気ままに編み進めたいこともありますよね。
ただ、どの毛糸をどれくらい使うのかが読めない、というお悩みも出てきます。
そんなとき、どの色の毛糸も同じ分量を使って編み終わることができれば便利です。
例えば、次のような配色にすれば、4色の毛糸を同じ量使って、4枚のモチーフを編むことができます。
このモチーフが連なったときのイメージも載せてみました。
糸の使用量に悩みたくないときに、ぜひご参考になさってください!


マルチカラーのグラニースクエア
グラニースクエアは、余り糸消費にもうってつけです!
同じくらいの太さの毛糸はそのまま使えるし、太さが合わなくても、毛糸を2本どりにしたり、引き揃えたりすればうまくいくことも。
色も様々な余り糸は、面白い配色が生まれそうです。
ご参考までに、色がばらばらのモチーフをつらねたコーディネート例を作ってみました。
思いがけずお気に入りの組み合わせが生まれると、愛着たっぷりの作品になりそうですね。

- 左:やわからいトーン。メランジ糸やくすみカラーの毛糸が多いと、落ち着いた雰囲気になりそう。
- 右:ヴィヴィッドな配色。くっきり鮮やかな毛糸が多いと、ポップで元気な雰囲気になりそう。
名画にならうグラニースクエア
ここまで、いろいろな角度からモチーフの色合わせ例をご紹介してきました。
最後に、世界の巨匠の絵画を参考にしてグラニースクエアの色合わせをしてみました。
次の3つ、どの絵になぞらえたカラーチャートか分かりますか。


ゴッホ 夜のカフェテラス
夜空のブルー、カフェの灯りのイエローとオレンジ、石畳のグレー。
まだ足すべき色はありますが、この4色をモチーフの配色にしてみました。
画像:出典 Wikimedia Commons(パブリックドメイン)


モネ 睡蓮
青味のグリーン、ブルー、紫がかったピンク、小さくのぞくイエロー。
雰囲気が伝わりそうな4色をモチーフにしてみました。
画像:出典 Wikimedia Commons(パブリックドメイン)


フェルメール 真珠の耳飾りの少女
背景の漆黒、ターバンの鮮やかなブルー、その後ろの軽やかなイエロー、身にまとうマスタード・ゴールド。
印象的なこの4色をモチーフの配色にしてみました。
画像:出典 Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
かぎ針編み初心者さんも楽しめるモチーフです
ここまで、かぎ針編みのグラニースクエアの配色例をご紹介してきました。
興味をひかれるようなカラーイメージはあったでしょうか。
作品づくりをするときは、毛糸選びも楽しさの一つ。
特に何色もの毛糸を使って編む作品は、色合わせを考える時間も大切な工程です。
はじめは完成作品のカラーをイメージするのが難しいかもしれませんが、良い意味で、思いがけない作品が出来あがることも。
私もいまだに、分からないからこそワクワクしながらかぎ針編みをしています。
グラニースクエアは、小さな世界に面白さが詰まった素敵なモチーフです。
色合わせを考えていたら、私もまたグラニースクエアを編みたくなってきました。
みなさまも、機会がありましたら、ぜひ編んでみてください!

