くさり編みで作り目をして、1段ごとに裏表を返しながら長編みを編んでいく、長編みの往復編みについて解説します。
くさり編みの編み方は別ページに解説を合わせてご覧ください。
長編みは編み地が薄めに仕上がるので、ウェアなどにも向いています。
毎段の編みはじめ(立ち上がり)も分かりやすいので、ぜひトライしてみてください。
Index -目次-
動画の編み方解説
長編みの往復編みを、編みはじめ(くさりの作り目をするところ)から、編み地を返して2段目を編むところまでを動画で解説しています。
この動画の下に、編み図を用いた解説「編み図の見方」がありますので、先に目を通していただくと、動画が分かりやすくなるかと思います。
編み図の見方
「長編みの往復編み」の編み図について解説します。
上の動画では、ここで解説する編み図の2段目までを編んでいます。
以降、編み図の解説ポイントとなる箇所を太線記号で表します。
手っ取り早く[編み方]だけ読んでいただいてもいいですし、お時間あれば[編み図の解説]にある編み図の理屈もご参考になさってみてください。
[編み方①]
編みはじめは、くさり6目(作り目)を編みます。
[編み図の解説]
編み図で見ると、一番下に並んでいる6つの白抜きの楕円が作り目を表しています。
例えば、この楕円の数が10個ある場合は、くさり10目で作り目するということになります。
[編み方②]
「←1」で示されている段(1段目)から編みはじめます。
最初に、くさり3目を編みます。
[編み図の解説]
段の最初の目(「立ち上がりの目」といいます)を編む際には、「立ち上がりのくさり」を編みます。
太線記号の楕円3つが、立ち上がりのくさり目を表しています。長編みの場合は、編み図のとおり、立ち上がりのくさり目を3目編みます。
このくさり3目を、1つ目の「長編み1目」とみなします。
補足になりますが、長編み以外に、こま編み、中長編み、長々編みなども、段の最初の目を編むときには、立ち上がりのくさりを編みます。
こま編み以外は「立ち上がりのくさり目」を最初の1目とみなします。
他の編み方は別ページで解説しますが、割と混乱しやすいポイントなので、頭の片隅に置いておくとよいかと思います。
[編み方③]
太線記号の一番右の長編みは、5つ目の作り目(①で編んだ最後から2番目のくさり目)に針を入れ、くさりの裏山と向こう側1本をすくって編みます。
続けて、そのとなりのくさり目にも、長編みを1目編みます。このようにすべての作り目のくさりに長編みを編み入れていきます。
最後まで編んだら、1段目に長編み6目(立ち上がり目も1目と数える)が編めているか確認してみてください。
[編み図の解説]
立ち上がりと長編みの数が、実際に編む目数を表しています。
[編み方④]
1段目を編み終えたら、編み地を裏返して2段目に進みます。
2段目も1段目と同様に、立ち上がりのくさりを3目編んでから、次の長編みに進みます。
立ち上がりの次からの長編みは、1段目で編んだ長編みの目に編み入れていきます。前段の目の頭の糸2本をすくうようにかぎ針を入れて、長編みをします。
3段目以降も、毎段、編み地を裏表に返しながら、これを繰り返します。
[編み図の解説]
往復編みの編み図では、1段ごとに、立ち上がり位置が右左に変わります。
ほとんどの場合、偶数段は編み地の裏側を見ながら編むことになります。
例外としては、編み地の裏側のほうが雰囲気が良かったりかわいかったりすることがあり、その場合、編み地の裏側を作品の表に使うこともあります。そのような場合は、その旨の説明書きが添えてあるはずです。
<解説動画の使用糸>
ハマナカ「ドゥー!」
ふわふわしたウール100%の糸です。