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定番小物からはじめる かぎ針編み初心者コース[第6回]

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定番小物からはじめる かぎ針編み初心者コース[第6回]モチーフつなぎの栞

前回のかぎ針編み初心者コース 第5回は、こま編みのマルシェバッグという、ちょっとボリュームのある作品を取り上げました。
これまでの太糸を使った作品で、手と目が慣れて、編み目を数えることにも抵抗がなくなってきた頃かもしれません。
そこで今回は、少し細めの糸で編む、小さな作品をチョイスしてみました。

かぎ針編みと言えば、モチーフつなぎの作品が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
モチーフつなぎの作品は、小さな多色づかいのパーツをたくさんつなぎ合わせて作るのがポピュラーなので、カラフルな色づかいを見ているだけで楽しくなりますね。

ただ、糸の色を替えた分だけ糸処理が発生し、モチーフをはぎ合わせる工程も作品によっては大掛かりなことがあるため、好みが分かれる手法でもあります。

好みかどうかは一度編んで試してみるのが一番!ということで、今回は、比較的手間のかからないモチーフつなぎの作品にトライしてみましょう。
短時間で完成させられるので、気が向いたときや、すきま時間にでも、ぜひ編んでみてください。


タイトル画像の左側の作品は、モチーフを多めにつないでブレスレットに仕立てたアレンジ例です。
アレジする方法は、ページの最後に説明を載せましたのでご参考になさってください。

この応用で、もう少し太めの糸でモチーフを長くつないでいって、ベルトにすることなんかも可能ですよ。
モチーフの数とつなぎ方次第で、栞やブレスレット以外にも、いろいろな作品に仕上げることができます。
四角くつなぐだけでも、かごの目隠しクロスやマフラー・・・と、イメージが広がりますね。
そんな幅広い可能性を秘めているところも、モチーフつなぎの作品の面白さです。

今回は、モチーフつなぎの世界を垣間見る、はじめの一歩として楽しんでいただけるとうれしいです。

かぎ針編み モチーフつなぎ ブレスレット着画

まずは、道具と毛糸を用意しましょう

用意するものは?

今回の作品を編むにあたって、用意したものはこちら。
・中細毛糸 2色 各2g(ブレスレットの場合各3g)
・4号かぎ針
・とじ針
・ハサミ

今回私が使用した糸は「パピー ブリティッシュファイン」と、色合わせに悩んだ末にチョイスしたデンマークの毛糸「Holst Garn supersoft」です。
ブリティッシュファインは、ほどよい張りがあって、小物を編むのにも使いやすい糸で、大きな手芸店やネットでも購入できるので、入手しやすいかと思います。


Holst Garn は合細~中細くらいかな、という細めの糸で、国内でも海外毛糸を扱われているセレクトショップ等でネット購入できたりします。
とにかく色数が豊富なので、編み物好きな方が、いろいろな糸を使っていくうちにたどり着く糸の一つかもしれません。
今回の作品は、中細毛糸であればOKなので、こちらは、こんな細糸もあるんだなという程度にご参考になさってください。

どんなかぎ針がおすすめ?

使用糸が中細程度なので、かぎ針は3~5号くらいのイメージです(私は4号かぎ針を使用)。
小さな作品なので、手がきつくなってしまって編みにくいときは、一つ大きい号数を使ってみてください。
作品の強度としては、きつめに編んだほうが丈夫にはなるので、あまりゆるすぎるよりは多少きゅっとしていてもいいかもしれません。サイズ感も見ながら調整してみてくださいね。

どんな太さの糸がおすすめ?

作品のとおり栞として使う場合、糸が太いと厚みが出すぎてしまうので、やはり中細くらいがよさそうですが、さらに細いレース糸などで編んでみるのも素敵ですね。
より細い糸を使われる場合は、ある程度の硬さのある糸のほうが編みやすいので、糸選びの際のご参考になさってください。

どんな素材の糸がおすすめ?

今回はウール素材の糸を使いましたが、リネンなどの夏糸もおすすめです。
夏糸は冬糸よりも硬めのものが多いので、小物は編みやすく、仕上がりもしっかりしてよいかと思います。
あとは、ブレスレットを編むのにラメ糸などを使ったりすると、いっそうアクセサリー感がアップしそうですね。

どんな色の糸がおすすめ?

初心者コース初の細糸作品なので(もちろん最初は太糸で試し編みするのもGood)、細かい目を見るのがちょっと・・・という場合は、明るめのお色を選んでおくと安心です。
同じモチーフを複数編む作品なので、すぐに手も慣れるかと思いますので、感覚がつかめたらぜひお好みのお色合わせで編んでみてください!


作品と作り方を見てみましょう

第6回目にモチーフつなぎの栞を選んだのはなぜ?

大きめの作品のあとだったので、短時間で編める作品にしてみました。
かぎ針編みをするなら、一度はやってみたいモチーフ編み、ではないでしょうか。
そして、今回は2色づかいの作品です。
頭を悩ませるお色合わせも、楽しんでいただければと思います。

技法としては、優先度の高いものはクリアしての第6回なので、ここからは、ステップを登っていくというよりは、横展開でいろいろトライしてみる、というイメージです。
そこで今回は、横展開の一つとして、モチーフつなぎをチョイスしてみました。

作品のサイズはどれくらい?

モチーフ1枚の大きさは、縦横 3.5cm × 3.5cmくらいです。
3枚つないだ栞は、縦 10cm × 横 3.5cm。それにふさがついて、縦 15cmくらいになります。
ブレスレットは、縦 16.5cm × 横 3.5cm。それにボタンループがついて、縦 17.5cmくらいになります。

モチーフつなぎの栞はどう編むの?

モチーフは、輪の作り目で編みはじめ、2段目の最後で引き抜き編みをする際に、別色の糸に色替えをします。そして、3段目は別糸で編みます。
2枚目のモチーフからは、3段目を編むときに、完成済みのモチーフと編みつなげながら進めていきます。
本体が完成して、ふさをつけたら、スチームアイロンを浮かせてかけて、編み地を落ち着かせてくださいね。

この作品のポイントは何ですか?

今回のモチーフは、長編みとこま編みを交互に編むなど、模様編みの要素が入った作品になっています。
前段の一つの目に長編みを5目編み入れたり、くさりループを束にすくってこま編みをしたりします。
模様編みというのは、いくつかの編み方の組み合わせと繰り返しで成り立っていることを、手を動かしながら何となく感じていただければと思います。

あと、モチーフつなぎは、モチーフを編みながらつなぐこともできて、そうするとちょっと省エネになりますよ、というのもこの作品のポイントです。


編み図はどう見るの?

▶編み図はPDFファイルをご用意しています。
 モチーフつなぎの栞 編み図

今回の作品は、イエローの作品を例にとると、作り目から2段目まではイエローの糸で編み、3段目は白糸で編みます。
糸替えは、2段目を編み終えたあと、最初の目(立ち上がりのくさり)に引き抜き編みをする際に白糸に替えて引き抜きます。

そのため、2段目の引き抜き編み記号のところに「糸を切る」「糸をつける」の編み図記号がついています。

かぎ針編み モチーフつなぎの栞 編み図

・編み図記号の意味は?

今回の編み図に登場する記号は、次の6種類です。

くさり編み

くさり編みの記号

引き抜き編み

引き抜き編みの記号

Single crochet

こま編みの記号

長編み

長編みの記号

糸を切る

糸を切る

糸をつける

糸をつける

これまでと同様に、数字と矢印は段数と編む方向を示しています。
今回は、編み図の見え方と同じように、平面的に編み進めていく作品です。

編み図を見て、どこが1段目で、どこが2段目なのか、といった点が分かりにくいので、各段で編む目がどこなのかが分かるように、1段ずつ太線記号で示した編み図を段数分ご用意しました。
このあと、段ごとの編み図を見ながら、すべての段について編み方解説していきますね。

・作り目のしかたについて

輪の作り目で、モチーフの中心から編みはじめます。
編み図の中心に書かれている『〇』が、「輪の作り目」を表しています。
輪の作り目のしかたは、今回も動画でゆっくり編んでみました。

・1段目の編み方

かぎ針編み モチーフつなぎの栞 1段目 編み図

1段目は、輪の作り目をしてくさり1目で立ち上がり、作り目の輪に針を入れてこま編みを1目編んだら、つづけてくさりを3目編みます。
同様に、こま編み1目→くさり3目→こま編み1目→くさり3目→こま編み1目→くさり3目と編んだら、最初のこま編みの目に針を入れて、引き抜き編みをします。
輪の作り目をしたときの余り糸を引き締めたら、1段目が完成です。

・2段目の編み方

かぎ針編み モチーフつなぎの栞 2段目 編み図

2段目は、くさり3目で立ち上がり、根元に針を入れて長編みを2目編みます。
前段で編んだくさり3目のループを束にすくって、こま編みを1目編みます。
次は、前段のこま編みの目に針を入れて長編みを5目編み、くさりループを束にすくってこま編みを1目編みます。
同様に、長編み5目→こま編み1目→長編み5目→こま編み1目と編みます。
最後は、立ち上がりのくさりの次に編んだ長編み2目と同じところに針を入れて、長編みを2目編みます。
立ち上がりのくさりに針を入れ、別糸に持ち替えて、引き抜き編みをしたら2段目が完成です。

・3段目の編み方

かぎ針編み モチーフつなぎの栞 3段目 編み図

3段目は別糸で編みます。
くさり1目で立ち上がってこま編みを1目編み、つづけてくさりを4目編みます。
前段のこま編みの目に針を入れてこま編みを1目編み、くさり4目を編みます。
次は、前段の長編み5目の中央の目(長編み3目め)に針を入れて、こま編みを1目編みます。
これを繰り返し、最後はくさり4目を編んだら、最初のこま編みの目に針を入れて、引き抜き編みをします。
これが1枚目のモチーフの編み方になります。

・2枚目以降のモチーフの3段目の編み方

モチーフの2枚目からは、3段目を編む際に、途中で別の完成済みモチーフと編みつなぎながら進めます。
下の編み図のように、3段目の最後2つのくさりを編む際に、もう1枚のモチーフとつなぎます。
つなぎ方は動画のほうが分かりやすいので、動画解説をご参考になさってみてください。

かぎ針編み モチーフつなぎの栞 3段目 で編みつなぐ

では、実際に編んでみましょう!

編み方動画はこちら

作り目からモチーフのつなぎ方まで、モチーフつなぎの栞を完成させる手順を動画で解説しています。音声なしの字幕つき動画です。
初心者コース第1回~第5回の動画でご説明したステップは、説明を省略している場合がありますので、ぜひ他の回もご覧になってみてください。
今回の解説動画は約13分です。
分かりにくい箇所だけ動画で確認していただいてもいいですね。


2段目は、目を編み入れる位置に注意しましょう!

2段目は、前段のこま編みの目に針を入れて長編みを編みます。このとき針を入れる位置を間違わないように気をつけてください。
あと、前段のくさりを束にすくってこま編みを編む際も、針を入れる位置に注意しましょう。

2枚目以降のモチーフは、3段目で編みつなぐのを忘れずに!

2枚目以降のモチーフは、3段目の後半でモチーフを編みつなぎます。
もしつなぎ忘れてしまっても、ほどくのはわずかですので、編みつなぐ箇所まで戻って、別モチーフとつなぎましょう。

栞のふさはこのようにつけます!

モチーフが3枚つながって本体が完成したら、すべて糸処理をします。
糸処理を終えてから、栞の頭にふさをつけます。
ここでは、3本の糸を使ってふさをつける方法をご説明します。糸の本数はお好みで調整してくださいね。

15cmくらいに切った糸を3本用意
1.15cmくらいに切った糸を3本用意します。
3段目のこま編みの根元に針を入れる
2.ふさをつけたいモチーフの、3段目のこま編みの根元に針を入れます。
2つ折りにした糸に針をかけて引き出す
3.2つ折りにした糸の、折り目位置あたりに針をかけて編み地から引き出します。
糸端をループにくぐらせる
4.糸端に針をかけ、3で引き出したループにくぐらせます。
糸端を引き出したところ
5.糸端を引き出すとこのようになります。
糸端を切り揃える
6.糸端を切り揃えます。スチームアイロンを浮かせてかけると、編み地とふさが落ち着いてきれいに仕上がります。

モチーフつなぎでできる簡単なアレンジ

ブレスレットにアレンジするには?

A.腕まわりに合う長さになるまで、モチーフをつなぎましょう!

見本作品のブレスレットは、モチーフを5枚つないで作りました。
モチーフの数が増えてもつなぎ方は一緒です。
ボタンどめのブレスレットにしたので、モチーフの端にボタンをつけ、もう一方の端にはボタンループをつけました。
ボタンループは、くさり7目を編んで根元で引き抜き編みをしてつけています。
ループをつけたいモチーフの3段目を編む際に、モチーフをつなぐところと反対側の位置でループを編むか、もしループをつけ忘れて完成させてしまった場合は、新しく糸をつけて、くさりループを編みます。

モチーフつなぎで違う形に仕立てられますか?

A.つなぎ方次第で、違う形にすることもできます!

栞にするには、モチーフが縦に3個並ぶように一辺だけつなぎましたが、モチーフをつなぐ箇所を二辺に増やすと(一辺つなぐか二辺つなぐかはモチーフの位置によって異なりますが)、正方形や大きな長方形、そして三角に仕立てることも可能です。
たくさんつないで、かごの目隠しクロスやショール、ブランケットなどを編むこともできますよ。

かぎ針編み モチーフつなぎ作品例


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