かぎ針編みで、円を編む方法を徹底解説します。とても活用頻度が高く、もしかすると最も分かりにくいのではないかと思えてしまう、こま編みの「わの作り目」。円を編むには、必ずと言っていいほど、この「わの作り目」を使います。
ここでは、上の編み図をもとに、こま編みで“わ”に編む(丸く編む)方法を、たっぷりの画像とともに解説していきます。
【「わの作り目」で編むこま編み】
[1]
編みはじめ(作り目をする際)は、まず左の写真のように、人差し指に二重に糸を巻きます。
指にぴったりではなく、ゆったりとした輪にしてくださいね。
[2]
二重に巻いた糸の輪を、崩さないように押さえながら、もう一方の手ではずしとります。
[3]
左の写真のように、糸の輪を持ち直します。
[4]
もう一方の手にかぎ針を持ち、糸の輪の中をくぐらせるように入れます。
[5]
左の写真のようにかぎ針に糸をかけます。
[6]
先ほどかけた糸を、針にひっかけたまま、輪の中を通してひっぱり出します。
ひっぱり出すと右の写真のようになります。
[7]
[6]の状態で、もう一度針に糸をかけ、針にかかっていた輪の中から糸をひっぱり出します。
左の写真のように、糸がひっぱり出されます。
[8]
今度はまた、針を大きな輪の中にくぐらせるように入れて糸をかけ、大きな輪の中から糸をひっぱり出します。
右の写真のように、針には2本の糸がかかった状態になります。
[9]
[8]の状態から針に糸をかけ(写真・左)、針にかかる2つの輪の中を通すように、一気に糸をひっぱり出します。
[10]
[9]で糸をひっぱり出すと、右の写真のような状態になります。
これで、わの作り目の1つ目ができました。
[11]
同じ要領で、[8]~[10]を繰り返します。
編み図を見ると、1段目(作り目)は、こま編みが6目あります。[10]で1つ目ができたので、あと5回繰り返してくださいね。
左の写真は、2つ目の目ができたところです。
[12]
目が6つできると、右の写真のようになります。
[13]
目数の数え方は左の写真を参考にしてみてください。
6つ目があることを確認して、次のステップへ!
[14]
目が6つできたら、最初の目に引き抜き編みをします。
このとき、どこに針を入れればよいのかが少し分かりにくいかもしれません。
右の写真の矢印が指しているところをご確認ください。
[15]
先ほどの矢印で示した箇所に針を入れます。
左の写真のようになります。
[16]
[15]の状態で針に糸をかけ(写真・右)、針にかかっている3つの輪の中を通すように糸をひっぱり出すことになります。
[17]
左の写真は、3つの輪のうち2つに通したところです。
[18]
最後の輪にも、そのまま糸を通して引き抜きます。
右の写真のようになれば、「最初の目に引き抜き編み」をしたことになります
[19]
作り目はできました。
が、左の写真のように、6つの目はわになっているけど、真ん中が閉じていなくて、余った糸が2本はみ出ている状態ですよね。
[20]
次はこのはみ出た糸を引っ込めて、真ん中をギュッと引き締めます。
このとき、(糸玉につながっていない)端っこの糸を一気にひっぱると、余っている糸の1本はひっこんだけど、もう一本がうまくひっこまない!ケースがあります。
そこで、端っこの糸を少しだけひっぱり、余った糸の2本のうちどちらがひっこむかをよーく見ていてください。
このときひっこんだほうの余り糸の、ひっこんだ側とは逆の側をひっぱっり出してほしいのです。
そうすると、もう1本の余り糸がスルスルとひっぱられてひっこみます。
右の写真はスルスルとひっぱられて余り糸の1本がひっこんで見えなくなったところです。
[21]
次に端っこの糸を、ギュっと引き締めるようにひっぱります。
すると、残っていた方の余り糸もひっぱられてひっこみ、左の写真のようになります。
中央は閉じて、余り糸も2本ともなくなりました。
※左の写真は、編み地を裏側から見ています。
これで、編み図の1段目が終了です。
[22]
編み地を表側から見ると右の写真のようになっています。
[23]
さて、2段目に進みます。
2段目のはじめは、まず「立ち上がり目」として、くさり目を1つ編みます。
針に糸をかけ、針にかかっている輪の中を通してひっぱり出します。
[24]
立ち上がりのくさり目を1つ編むと右の写真のようになりますよ。
[25]
そして、左の写真で矢印が示しているところに針を入れます。
[26]
針を入れると右の写真のようになります。
[27]
針に糸をかけ、針にかかっている3つの輪のうち、針の先端に近い2つの中をくぐらせて、糸をひっぱり出します。
[28]
[27]の糸をひっぱり出すと右の写真のようになります。
[29]
ここでもう一度針に糸をかけてから、最後の輪の中を通すように糸をひっぱり出します。
すると左の写真のようになり、立ち上がり目(くさり1目)と、1つ目のこま編みが編めたことになります。
[30]
編み図を見ると、2段目はすべて増し目の記号になっています。
なので、2段目では、1段目の6つのこま編みの目に、それぞれ2目ずつこま編みを編み入れていくことになります。
右の写真のように、先ほどのこま編みを編んだときと同じところ(右の写真の矢印)に、もう一度針を入れて、あと1目こま編みを編みます。
[31]
[30]の矢印のところに針を入れて、針に糸をかけ、糸をひっぱり出すと、左の写真のようになります。
もう一度糸をかけて、2本の糸の中をくぐらせるようにひっぱり出すと、2つ目のこま編みが完成します。
[32]
同じ要領で、前段の1目につき、こま編みを2目ずつ編みます。
2段目は全部で12目(前段から+6目)編めているかを確認してください。
2段目の12目を編み終えると右の写真のようになります。
[33]
2段目も、最初の1目に引き抜き編みをします。
左の写真の矢印が示しているところにかぎ針を入れます。
[34]
先ほどの矢印が示すところに針を入れると、右の写真のようになります。
針に糸をかけ、3つの輪すべての中をくぐらせるように糸をひっぱり出します。
[35]
引き抜き編みが終わると、左の写真のようになり、2段目が終了です!
3段目以降もつづく編み図の場合でも、引き抜く位置などは同じですのでご参考になればと思います。
長い説明にお付き合いいただき、ありがとうございました~!